病院薬剤師のリアルな1日|どんな人に向く?向かない?経験者の本音

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病院薬剤師って忙しいって聞くけど、実際どんな感じ?



病院への転職も考えているけれど、自分に向いているか分からなくて不安で…



そんなふうに悩んでいるあなたの気持ち、よくわかります。
「やっていけるかな?」「自分に合うかな?」 そう思うのは当然のことです。
今回は、少しでもその不安が和らぐように、病院薬剤師の1日のスケジュールや仕事内容、実際に働いて感じたことを、良いところも大変だったところも包み隠さずにお話します。
この先のキャリアを考えるうえで、病院薬剤師という選択肢があなたにとって合っているのかどうか、一緒に探っていきましょう。
- 病院薬剤師の1日のスケジュール
- 病院薬剤師として働くメリットとデメリット
- どんな人が病院薬剤師に向いているか
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私の病院勤務時代


私は大学卒業後、総合病院の薬剤部に就職しました。
最初は調剤室での業務からスタートし、その後、注射室、病棟業務、DI室と、さまざまな部署を経験しました。
調剤や注射薬の払い出しに加えて、病棟での服薬指導や医師・看護師とのカンファレンス、DI対応など、業務はさまざま…。



慣れないうちは戸惑うことも多くて、毎日が“今日もちゃんとできるかな?”という緊張との闘いでした。
「臨床の現場で本当に役立つ薬剤師になりたい」という思いから、抗菌薬やがん領域の勉強にも力を入れ、患者さん一人ひとりにとって最適な薬物療法をチームで考えていく時間は、やりがいに満ちていました。



特に病棟業務が中心になった3年目には、医師や看護師との信頼関係も築けるようになり、「ああ、私もチーム医療の一員なんだな」と実感できるようになったのを今でも覚えています。
ただその一方で、「体力が続かない…」「休みが取りにくい…」「この働き方をずっと続けられるのかな」と、心のどこかでモヤモヤを抱えていたのも正直なところです。



常に新しい情報をアップデートしながら、時間に追われる日々には、プレッシャーを感じることも少なくありませんでした。
とはいえ、「どんな1日を過ごしていたの?」と気になりますよね。
そこで次は、私の病院勤務時代のとある1日を、具体的にご紹介します。
総合病院における薬剤師の1日スケジュール


それでは、実際に私が働いていた頃の「とある1日」をご紹介します。
8:40 出勤・申し送り確認
白衣に着替えて調剤室へ。当直明けスタッフから申し送りがある場合は、その内容を確認したり、当日の手術や入退院情報の共有をします。
8:45 調剤業務スタート
内服薬や外用薬、注射薬の調剤・鑑査を行います。電子カルテと照らし合わせて処方せんのチェックを行い、疑義があればすぐに医師に確認します。



朝イチは処方の山。急ぎの対応も多いので、集中力が必要です。
10:00 病棟業務へ
担当病棟に移動し、退院する患者さんの服薬指導を行います。



看護師さんと連携を取って、退院処方の渡し忘れがないように気をつけています。
12:00 昼休憩
1時間程度、休憩をとります。



実はここが唯一のホッとできる時間ですが、電話対応が入ることもあり、休憩を切り上げることもあります。
13:00 入退院患者の対応・記録業務
入院した患者さんの持参薬を確認したり、服薬指導記録を電子カルテに入力したりと、裏方の業務も地味に多いです。



他職種カンファレンスやチーム医療に参加することもあり、「薬の専門家」としての視点を求められる場面も多々あります。
16:00 注射薬のセット、DI業務
翌日の注射薬の払い出し作業や、医師からの問い合わせ対応(DI業務)を行います。



「この薬は妊婦に使える?」「相互作用ある?」といった問い合わせが寄せられますが、即答が求められるので、情報収集力も大切です。
17:00 明日の準備・片付け
翌日のスケジュールを確認して準備をします。
17:15 終業 → 現実は残業も多め
緊急入院があれば、定時を過ぎてしまうこともあり、実際は30分〜1時間程度残業する日がほとんどでした。



もちろん、これはあくまで一例です。実際は病院の規模や方針によって、働き方はかなり変わります。
病院薬剤師のメリット・デメリット


病院薬剤師のメリット6選
- チーム医療のやりがいを実感できる
医師や看護師など他職種と協力しながら、患者さんに深く関わることができる - 多職種連携を通じて人間的にも成長できる
医師や看護師だけでなく、管理栄養士やリハビリ職など、さまざまな職種と対等に意見を交わす経験が積める - 症例数が多く、スキルアップの機会が豊富
幅広い疾患や処方に触れることで、実践的な臨床力が鍛えられる - 専門性を高められる環境が整っている
がん薬物療法や緩和ケアなど、希望する分野での専門的な経験を積める - 認定・専門薬剤師を目指しやすい
キャリア支援が充実しており、研修や学会参加への理解がある職場も多い - 継続的な学びを支える教育体制がある
勉強会や症例検討会が定期的に開かれ、日常的に知識をアップデートできる
病院薬剤師のデメリット5選
- 時間に追われる日々が多い
急な対応やカンファレンスなどが多く、常に時間との戦いになる - 業務範囲が広く、覚えることが多い
調剤・病棟業務・DI対応・カンファレンス参加など多岐にわたり、専門性を高めるための継続的な勉強も必要 - 責任の重さにプレッシャーを感じることも
抗がん剤や点滴薬の取り扱いでは、わずかなミスが患者さんの命に関わる可能性もあるため、常に緊張感がある - 勤務形態が不規則になりやすい
土日出勤や当直がある場合もあり、生活リズムが崩れやすい - 休みが取りづらい環境もある
交代制勤務のため、自分のタイミングで休みを取りにくく、家庭との両立が難しいことも
病院薬剤師に向いている人・向かない人


病院薬剤師に向いている人
- マルチタスクに対応できる人
調剤、病棟業務、問い合わせ対応など多くの業務を並行して行う必要がある - チーム医療にやりがいを感じられる人
医師や看護師、栄養士など他職種と連携しながら、患者さんを支える - 自ら学び続ける意欲がある人
疾患や治療法、薬剤の進歩が早く、最新の情報を常にキャッチアップする必要がある - 柔軟な対応や状況判断ができる人
急な処方変更や緊急対応など、イレギュラーな場面が日常的に発生する - 専門性を高めてキャリアを築きたい人
感染制御、がん、緩和ケアなど専門領域に関わる機会が多く、認定資格の取得も目指せる
病院薬剤師に向かない人
- 体力に自信がない人
長時間勤務や緊張感のある場面も多く、体力的な負担がかかりやすい - 決まったルーティンを好む人
毎日同じ流れではなく、状況に応じて柔軟に対応する必要がある - 一人で黙々と作業したい人
多職種とのコミュニケーションが不可欠 - 短期間で仕事を完結させたい人
患者さんと継続的に関わり、長期的な視点で薬物療法を支えるため - 残業や不規則な勤務が苦手な人
病院によっては当直や土日勤務があり、生活リズムに影響が出ることも
転職して気づいた「自分らしい働き方」


私は最終的に、子育てとの両立のために調剤薬局に転職しましたが、病院で得たスキルや経験は、今の職場でも活かされています。



病院薬剤師時代の苦労があったからこそ成長できたと思えます。
だからこそ、今、もしあなたが働き方に悩んでいるなら、自分を責める必要はありません。
今の職場を続けるのも、転職を考えるのも、どちらも正解です。
まとめ:自分に合った働き方を見つけよう


病院薬剤師の仕事は、やりがいも成長のチャンスもたくさんある一方で、忙しさや責任の重さに戸惑うこともあります。
でも、それを「大変そうだから」と避けるのではなく、「自分に合うかどうか」で判断することが、後悔のない選択につながると私は思っています。



もし少しでも「病院で働いてみたい」という気持ちがあるなら、今回の記事がその一歩を踏み出すヒントになれば嬉しいです。
そして、転職を考えるときには、情報の取捨選択もとても大切。中には、薬剤師にあまりおすすめできない転職サイトがあるのも事実です。
転職活動を始める前に、ぜひこちらもチェックしてみてくださいね。



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